「放っておかないで!! 白内障」
近年よく耳にするようになった、白内障。「日帰り手術」でも有名で、手軽に手術を受けられる印象がありますね。でもこの白内障、放っておくと実はとんでもない危険が潜んでいるんです!
■白内障ってどんな病気?
白内障は、目の「水晶体」という部分が白く濁って、視力が低下する病気です。白内障と言っても様々な種類がありますが、そのほとんどが加齢による「老人性白内障」とよばれるものです。
■老人性白内障って具体的にどんな人に多いの?
なんと、60歳代で70%、70歳代で90%、80歳以上になると、ほぼ100%の人が老人性白内障です!「私には関係ないわ~」なんて、とんでもない!みんな、寄る年波には逆らえません。
■放っておくと失明するって本当?
本当です。でも「白内障=すぐ失明」ではないのでご安心を。目の違和感から始まり、全く見えなくなるまでかなり段階があります。まずは「見えづらい」と感じることが大切!違和感があれば早めに眼科へ行きましょう。
■予防法は?
完全な予防法は現在ありません。でも「糖尿病など生活習慣に気をつける」「サングラスなどで紫外線を避ける」などは効果的です。特に糖尿病は直に視力低下に結びつくので、日頃からの食生活には気をつけましょう。
■白内障になってしまったら?
残念ながら完治は難しいですが、進行を遅らせる目薬があります。初期は目薬で進行を抑え、進行してきたら手術して濁りをとりのぞく、といった治療が一般的です。
■白内障手術ってどんなもの?
白内障手術は目専用の細かい機械を用いて水晶体の濁りをとって、代わりに度を調整した眼内レンズを入れる手術になります。水晶体の濁りを取るのに、超音波で砕いて吸引する方法が多く取られています。
■局所麻酔ってどんなの?
基本的には点眼の痛み止め(点眼麻酔)で行うことが多く、個人差はありますが、少ししみる程度です。手術ももちろん痛み止めがちゃんと効いたことを確認してから行うので、痛みもほとんどありません。
■どうして日帰りで手術できるの?
白内障の手術は一般的に10~20分程度の時間で行うことができ、また出血等もほとんどありません。そのため、よっぽど激しく動かないかぎり可動制限や飲食の制限はないため、その日のうちに帰れるんです。
■予後は?
手術をすると「見えるようになったわ~」と感じる方が大部分です。ただし、白内障の進行度合いや、近視や糖尿病等の疾患がある場合、「手術したのに見えない!」なんてこともあるので、定期的に受診しましょう。
■それでもやっぱり目は大事!
見えなくなってからでは遅いのです!進行は遅らせられますが、完全に止めるのは不可能です。「ちょっとおかしいな?」と感じたら、自己判断せず早めに眼科に行きましょう。あなたの目を守るのは、あなた自身です。